やどりき水源林ニュース 第2号

2003年7月

初夏のやどりき水源林

 6月下旬、初夏のやどりき水源林を歩いてみました。ゲートを入り、まず聞こえるのは沢の音と、カジカカエルの声。そしてオオルリ、ホトトギスなどの夏鳥が美しい声で、出迎えてくれます。この時期、咲いている花の種類は少ないが、それでもアジサイ類、アカショウマなどの白い花を見つけることができました。


寄沢の岩の上で寝そべるカジカカエル

 寄沢の定点観察地点近くの岩の上でカジカカエルを見つけました。半分水辺、半分乾いた岩というこの場所がよほど気に入っているのか、棒で脅かすと逃げましたがすぐまた戻り、昼寝?を始めました。
川に住み、鹿に似た声から河鹿と命名されたカジカガエルです。このカジカガエルは、清流に住むカエルで、全国にカジカ沢の地名がありますが、いずれも山間の清流です。
ここ寄沢でも4月中〜下旬ごろから声を聞くことができます。


初夏の日差しをあびた巨木林。良く整備され、すくすくと育つ。

林床にひっそりと咲くヤマアジサイ。ガクアジサイより長めの葉を持つ

幹に鋭いトゲを持つジャケツイバラの前で花談議。バラの名を持つが、マメ科のつる性落葉樹。5月に黄色い花をつける。

杉の幹をはいのぼるイワガラミ。ツルアジサイ(ゴトウヅル)に似ているが、白いガク片がイワガラミ1枚に対しツルアジサイは4枚。

風にゆらぐアカショウマ。ピント合わせがむずかしい。

葉の上に実をつけるハナイカダ。秋には黒く熟するが今はまだ緑色の状態。