「深掘りノート」 |
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8.小中学校の総合学習<深掘り>
アユの生活史
アユとは漢字で「鮎」と書くのが一般的ですが、「年魚」や「香魚」とも書くことがあります。「年魚」は、一年で一生涯を終えることに由来し、「香魚」は、独特なキュウリやスイカに似たような香りを持つことに由来しています。
アユの一生
アユの成魚は川で生活し、川で産卵しますが、生活史の3分の1程度を占める稚魚期には海で生活します。
産卵
親のアユは出水のたびに川を下り、河川の中・下流域で産卵を行います。産卵に適した河床は、粒の小さな砂利質で泥の堆積のない水通しの良く砂利が動く場所が必要です。
ふ化・流下
受精後10日から2週間程でふ化し、川を下ります。ふ化直後の仔アユは遊泳力が極めて弱く、流れのまま分散しながら数日のうちに海に下ります。
冬の間
海に下った仔アユは、そのまま冬を海で過ごし成長します。食べ物は主に動物性のプランクトンです。
遡上(そじょう)
海で成長したアユは、春先に河口の水温が上がってくると沿岸域から河口部に 接近し、やがて集団で川の上・中流域までさかのぼります。
成長
海から川に遡上した頃は水性昆虫なども食べていますが、次第に石に付いた付着藻類(緑藻、らん藻等)を、くし状の歯でこそげ取るようにしてたべて成長します。川底の石の表面についている藻類を餌にしているアユは、自分のなわばりに他のアユが餌を求めて入ってくると、たちどころに攻撃して追い払ってしまいます。
落ちアユ
秋になり日が短くなると、アユは、産卵準備のため川を下り始めます。このころのアユを「落ちアユ」と言います。