2.育林技術
下草刈り
〔資料は(社)かながわ森林づくり公社、現(公財)かながわトラストみどり財団による〕
【下草刈りとは】
植え付けした苗木が一定の高さになるまでの間、周囲の雑草木類の成長に負けないように 鎌等を使い雑草本等を刈り払う作業です。
【下草刈りの時期】
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下草刈りは、植え付けした木が樹高成長を始め雑草木類との生存競争が激しくなるころ、すなわち木が雑草木等に覆われる前に行うことが大切です。
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下草刈りの対象になる雑草木の再生能力を減退させる時期、すなわち木本類や宿根性の草木は、その勢力を低下させる時期(生育の初期の成長は、前年度の貯蔵養分によるので、その貯蔵養分の最も減少した時期)に行えば、しだいに生命力は減じます。
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樹種によって、樹高成長の始まりや最盛期・下降期などは、それぞれ異なり、さらに気候・土壌条件によって変わってきますので、樹種に最も適した時期(季節)を選びます。
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おもな樹種の適期の範囲、
ス ギ‥‥6月中旬から8月下旬
ヒノキ‥‥7月上旬から8月下旬
(年2回刈りの場合、第1回目は、6月上・中旬、第2回目は、8月中・下旬頃)なお、9月以降では効果がなく、かえって秋冷の気候によって造林木の生育を阻害するおそれを生じます。 -
下草刈りは、造林木の高さが雑草木類の草丈を抜き、これに被圧されない高さになるまでの期間実施しますが、一般的には造林木の高さが雑草木類の草丈の1.5倍以上になるまで、あるいは、造林木が草丈より60~80cm程度抜き出るまで8年間程度行います。
【作業上の留意事項】
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刃物(鎌)を使用するので十分注意して作業して下さい。
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作業現場までの行き帰りには、必ず鎌の刃に鎌カバーをつけて下さい。
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刈り払い方向及び刈り幅を決めて、階段状に作業する人を配置して刈り始めて下さい。
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造林木につるが絡み付いているときは、つるを切断してから雑草木等を刈り払って下さい。
(つるは、根元からひきぬく) -
刈り払った雑草木類は,造林木の根元周囲に寄せておきます。乾燥や寒害の防止、雑草の制御、ぼう芽防止になります。
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雑草木等の切り株は年々高くなりやすいので十分留意して根元から刈り払うようにして下さい。
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